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CLASSY.(クラッシー)名古屋 新栄店 東海唯一の高級ホテルヘルス

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■第18話 こんな本があったら絶対読んでしまいます!■

「風俗店員とうさぎ」作者・出版社不明




第18話 ~SAIKO~





回復の呪文が使えたら

さぞ便利だろう。



現実は甘くない

「ホイミ」では治らない

家に唯一ひとつしかない

携帯充電器。





かをるをチラっと見る。





でもかをるが悪い訳じゃない

うさぎの生態を知らなかった

わたしのせい。



かをるの頭をちょんちょんと

撫でる。



「よし、今日は充電器を買いに行くぞ」



わたしの休みは決まった。

充電器を買う。





「かをるちょっと行ってくるわ」





わたしは家を出た。

太陽が高く昇っている

時計は昼を回っていた。



昨日からの雪は

わたしの車をおおい

駐車場にはまだ雪が積もっていた。



わたしは素手で雪を払いのける



「冷た!ハァ、ハァ」



息で手を温めながら

繰り返し車の雪を払いのけた。



「よし、走れそうだ」



わたしは車に乗り込み

走り出した。



車道の雪はだいぶ溶けている。

太陽が当たっている所は大丈夫そうだ。



車で走り出したものの

携帯の充電器をどこで買おうか

悩むわたし。





「そうだ、久しぶりにアピタへ行こう」





車で10分ほどの所にアピタがある。

わたしは向かった。





駐車場に車を停め

わたしは店内に入る。





「あぁ、なんか久しぶりに来た」





十代とか高校生の時など

店内のマックなどで

たむろっていたことを思い出す。





わたしは店内をぶらぶらと

物色しながら充電器を探した。



ほどなくして

小さな電気屋コーナーで

充電器を見つけた。





「さぁて、充電器も買えたし、どうしようかな」





十代の頃を思い出したこともあって

無性にマックが食べたくなった。





「マックだな」





わたしはマックへ向かう。

店内は子連れのお母さんたちや

女子高生たちなどで賑わっていた。





わたしはカウンターに並ぶ。





「店内で」



「テリヤキバーガーのセットで」



「コーラで」



「ナゲットマスタードで」





手慣れた感じでオーダーした。



それにしても

無性に食べたくなるマックのポテト

中毒性の何かが入ってるのではないかとさえ思う。



わたしはセットを受け取り

空いてる席に座る。



正面の席には女子高生が3人座っている

何気に座ったが

少し気まずさを感じた。



わたしたちを見る為に座ったんじゃない?

と、思われるのは嫌だった。



しかし

そんな思いも気にすることはなかった

女子高生たちはおしゃべりに夢中のようだ

キャッキャッと楽しく3人で話している。



とは言え

チラチラ見てたら

それこそ気持ち悪い。





わたしはテリヤキバーガーに集中した。





久しぶりに食べるそれは

満たされるほど美味く

やっぱり何か入ってるんじゃないかとさえ思う。





わたしは目の前の

テリヤキセットにだけ目を向け

あちこちで飛び交う会話の

キャッチボールをBGMに

ポテトとナゲットを

交互に楽しんでいた。





正面に座ってる女子高生は

もっぱら学校の話で盛り上がってる。



わたしもそんな青春時代があったな

と、物思いにふけった。





女子高生の一人が話し出す。





「ねぇねぇ、聞いて聞いて」



「え、なになに?」



「そう言えば、今日の朝なんだけど、出かける時にね」



「最近、変質者が出るからあんたも気を付けなさい!」



「って、お母さんに言われて」



「うんうん、それで」



「大丈夫だよ、心配しないでってわたし言ったの」





「昨日も出たらしいから気を付けなさい!」





「って、なんか怒ってきてさ」



「え?昨日出たの?こわーい」



「それでさ、わたしお母さんに聞いたの」



「変質者って何?どんな感じの人?って」



「お母さんも見た訳じゃないから分かんないんだけど・・・」



「えぇ?何それ?気を付けようないじゃん」



「でも、近所の話だと・・・」







「白い羽毛布団を被った大男らしいよ」







「って、お母さんが言ってたの」



「羽毛布団って?」



「そんなの被って歩く?」



「いる訳ないよねー」



「マジ笑える」



「そんなのいたらサイコだよ」



「マジ、サイコ」



「サイコ、サイコ」



「キャハハハハハアハハ」





わたしはそんなサイコに

昨晩出くわしてしまった。

そんな話に興奮と嬉しさのあまり





「えっ?マジで?」





テリヤキセットから

女子高生に目線を向けると同時に

思わず心の声がもれた。





女子高生3人が一斉に

わたしを見る。





わたしはナゲットを

片手に持ったままフリーズ





女子高生たちは

わたしを見ながら

ひそひそと

「何この人?」

みたいな感じで話している。





この空気

どうするわたし。





こんな時は笑いに変えたら

きっといい。





渾身の一言を探す。

コーラを手に取り

ゴクゴク飲みながら整える。





整いました。





わたしは女子高生たちを

キッと見て一言







「サイコ、最高!」







満面の笑顔を向けた。





女子高生たちは片付けもせず

一目散にマックから姿を消した。





次回・・・「第19話」?!

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