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CLASSY.(クラッシー)名古屋 新栄店 東海唯一の高級ホテルヘルス

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2018年01月 | ARCHIVE-SELECT | 2018年03月

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■第20話 こんな本があったら絶対読んでしまいます!■

「風俗店員とうさぎ」作者・出版社不明




第20話 ~今日のラッキーカラー~





「かをるーーーー!」





わたしは叫んだ。



うすうすは気づていた。

こたつがいっこうに温まらないことに。





数分経っても

温まらない。





オンオフのスイッチを見ても

コンセントがちゃんとささってる

ことを確認しても

いっこうに温まってこなかった。



嫌な予感はしてた。

充電器のコードを噛み切られて

そういえば他のコード類を

確認していなかった。





案の定、コードを手繰り寄せると

噛み切られていた。

こたつのコードは充電器のコードより

はるかに太い。





「それでもいくんだね」





ため息まじりに

わたしはつぶやく。





「えっ、どうする?」



「充電器のコードならもしかしたら

もう一つあった!みたになるかもしれないけど」



「こたつのコード予備持ってますから!

なんて絶対ならないでしょ!」



「コンビニにも絶対売ってないでしょ?」



「えっ、どうするのかをる?」





かをるはキョトンとわたしを見つめる。

何かをうったえてるようにも見える。





「えっ?」



「買ってきて?」



「・・・」



「だよね」



わたしはひとり芝居をする。



「可愛い可愛いかをるくんの

お遊びの延長戦上のこと」



「買って来ますとも」











「アピタで」









またアピタかよ。

と、自分で言って笑いそうになる。



日も落ちてきて

一層寒くなってきた。



こたつ無しの鍋は

無情すぎる。





もう心の中では決まっていた。





「行くしかないでしょ」



「いつ?」



「今でしょ」





一人でテンションを上げた。





わたしはまた出かける準備をする。



昼間だったから少しは暖かいかなと思って

アディダスジャージのセットアップ

色はグレーのいかにもって感じと

普段走ってますの微妙なラインの

その恰好で外出していた。



寒さを感じたわたしは

むかしタケオキクチで買った

緑色のダウンを羽織り

Gパンに履き替えて

マフラーを巻き

寒さ対策万全で家を出た。





わたしは再びアピタへ向け

車を走らせた。







「また、アピタかぁ」







今日はきっとアピタに縁がある

そういう休みの日なんだと

気持ちを切り替えた。





「待ってろ、こたつのコードよ!」





数分後アピタの駐車場へ到着した。



駐車場には赤い光をクルクル放ち

白と黒の模様の車が

2台とまっていた。





「おっ、パトカーじゃん」



「事故かな?」



あの車を見たら何故だろうか

自分が悪いことした訳じゃないが

少しドキドキする。



パトカーをチラチラ横目に

わたしは店内に入る。





一直線に電気屋コーナーへ向かう。



「すみません、こたつのコードありますか?」



わたしは店員に話しかける。



「すみません、ここには置いてなくて

奥の家具屋さんにこたつが置いてあるので

そちらでお願いできますか?」



「あぁ、わかりました」



わたしは家具屋へ向かい

無事、こたつのコードを買った。





「さぁて、帰るか」





わたしは帰るため

駐車場へと向かった。



途中フードコーナーに

ちょっとした人だかりが

出来てるのが目に入る。





野次馬心が動かされる。





わたしは人だかりに割って入る。

人だかりの奥には警察官がいた。



「あぁ、あのパトカーこれか」



わたしはパトカーも見たし

よけい野次馬心に好奇心が出る。





「なに?なに?なんの騒ぎだ?」





こんな時に少しワクワクする

自分に恥じたい気持ちがあるが

好奇心が上回る。



野次馬にいるお母さんたちが

ひそひそと話している。





「なんか、変質者が出たらしいよ」



「えぇ?そうなの?」



「さっき警察の人が聞き込みしてたの」





「なんかね、「サイコ、サイコ」って奇声をあげて

女子高生を追い回してたらしいのよ」





「えぇ、アピタで?怖いわねぇ」



「さっきわたしも警察の人に聞かれて」



「グレーのアディダスのジャージを着た男を見なかったか?って」



「わたしみてませんって、ドラマみたいに答えたわ」



「変質者怖いわねぇ」



「ねぇえ」







「・・・」







「・・・あれ?」





つい数時間前に同じようなことが

わたしの身に起こったような。





「てか、わたしじゃね?」



「てか、奇声上げてないし」



「てか、追いましてないし」



「てか、話盛り過ぎじゃね?」





「てか・・・まずくね?」





刑事ドラマで見るような

まずいと思った時に

一歩ずつ後ずさりするさまを

見たことがあるが

あんな分かりやすい行動するだろうか?







するのである。







わたしは一歩ずつ後ずさりをし

野次馬から離脱する。





野次馬から抜け出し

回れ右をして

動揺していないフリをし

走らず慌てず、でも速やかに

わたしは車に戻った。





「えぇーーー、なんで?」



「サイコ、最高!ってスーパーおやじギャグじゃん」



「何故、変質者に?」



「逆に女子高生怖えよ」





「スゥーーーー、フゥーーーーー」





わたしは深呼吸をした。





「てか、タケオキクチ最高」



「緑色ダウン最高」



「今日のラッキーカラー絶対みどりでしょ?」







わたしはこの日を境に

アピタへ1年間行かなかったらしい。





次回・・・「第21話」?!

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