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CLASSY.(クラッシー)名古屋 新栄店 東海唯一の高級ホテルヘルス

超個人的に感じたことを楽しく面白く時に切なく勝手に配信中でございます♪

2017年12月 | ARCHIVE-SELECT | 2018年02月

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■第3話 こんな本があったら絶対読んでしまいます!■

うさぎ

「風俗店員とうさぎ」作者・出版社不明



第3話 ~流行ものはほどほどに~





やっぱり乗せっぱなしはよくないと

ゲージごとお店へ連れていくことにした。

お店といっても女の子が待つ

待機室へ連れていった。



他の店の待機室は見たことないが

ここのはとにかく広い

個室もあるし大部屋もあるし

スタッフのパソコンルームまである。



ゲージ1つくらい邪魔にはならないだろう。

とは言え、店長には了承を取らなくては

ゲージを待機室の玄関に置き

ちょうどパソコンルームで

作業をしていた店長に

わたしは恐る恐る声をかけた。



「店長、ちょっといいですか?」



「ん?なに?」



店長の顔を見ると

いつも初めて会った時の

ことを思い出す。





あれは1年ほど前のことだ。

サラリーマン時代を捨て

風俗の世界へ入ろうとしていた。



コンビニで風俗雑誌を手に取り

男性求人を募集してるところを探して

電話したのが今のお店だった。



「今日、面接来れますか?」



「きょ、今日ですか?」



「大丈夫です、行きます。」



わたしは答えた。



ファミリーマートに寄り

証明写真を撮り

書いてあった履歴書に貼った。



お店の近くまで行き

コインパーキングに車を止めた。



辺りをキョロキョロ探すが

それらしいお店が見当たらない。

見つからない風俗店。

不安がよぎるわたし。





勝手なイメージだが

風俗店ってなんだか恐い

これまた勝手なイメージだが

恐いおじさんが出てきて

「いらっしゃいませ」みたいな。



そんな想像が膨らみ

このままお店が見つからなくても

いいかとさえ思った。



「いやいや、男が一度決めたんだから」



変なところでカッコつけたがるわたしは

恐る恐るお店へ電話をする。



「すみません、場所が分からなくて・・・」



「今、どこの前ですか?」



「今、赤い看板のコインパーキングにいまして・・・」



「じゃ、そこの前のビルの4階だよ」



「4階ですね、すぐ伺います」



エレベーターで4階のフロアへ行くと

一つ扉がすでに開けられており

ここへお入りくださいと言わんばかりだ。

わたしは心の準備をする間もなく

その入り口に飛び込んだ。





美しいジャズが流れる店内

お高いバーのような作り

カウンター越しに立ったわたし

カウンターの中にいた店長。



想像してたのとは違った。

と言う期待をどこかでしてたわたし。

色んな意味で裏切られた気持ちに

一瞬でなった。



想像そのままに

想像通りの強面でガタイのいい

おじさんが目の前にいる。



「いやいや・・・」



心の声がにじみ出る



「えっ?」



店長が突っ込む。



「あっ、今日面接をお願いした者です」





面接をした。

話が終わる頃には最強の顔面とは裏腹に

気さくで面白い店長だと知った。





1年ほど経った今でも

この時の印象が強すぎて

店長の顔を見る度に思い出す。



「店長、最強ですね」



今では冗談も言える、通じる店長だと知る



「あなた馬鹿にしてますね」



「いやいや、敬意です」



「あなた嘘つきですね」



「いやいや、尊敬です」



「マジっすか?」



「マジっす」



最近の店長の流行は「マジっすか」だ。



「で、話はなんですか?」



「あ、あの子の寮の引き払い完了しました」



「あ、そう。ご苦労さん」



そういうと、店長はまたパソコンに体を向ける。



「あと、それでですね・・・」



わたしが言いづらそうに話を進める。



「・・・」



店長は耳だけ傾けてるようだ。



「その子からうさぎをもらいまして・・・」



「・・・」



「マジっすか?」



イスを180度回してこちらを向く。



「マジっすか?」



もう一度聞いてくる。



「いや、マジっす」



わたしが答える。



「それで今日、仕事が終わるまで待機室に置いときたいのですがいいですか?」



「どれ?どこ?マジっすか?マジっすか?」



何故か店長が興奮している。

流行の言葉が止まらない。



「どこどこ?マジっすか?」



そしてわたしは玄関に置いてあるゲージを指さした。



強面店長がうさぎに駆け寄る。



「マジっすか?」



「マジっすか?」



うさぎを見ながら何度も言う。



そしてわたしの顔を見てもう一度言う。



「マジっすか?」



マジっすか言い過ぎだからと

心の中でつぶやきながら

そんな風景を遠目から見てるわたし。



「ぷっ」



わたしは手で口を押えた。

マジっすか連発の強面と

可愛いうさぎの顔が並ぶ

何故か笑いが込み上げてきた。





次回・・・「第4話」?!



見たよ






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■こんな本があったら絶対読んでしまいます!第2話■

 

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