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CLASSY.(クラッシー)名古屋 新栄店 東海唯一の高級ホテルヘルス

超個人的に感じたことを楽しく面白く時に切なく勝手に配信中でございます♪

■第14話 こんな本があったら絶対読んでしまいます!■

うさぎ

「風俗店員とうさぎ」作者・出版社不明





第14話 ~現る~





「お疲れ様でした」



1日の業務を終え

深夜過ぎ、わたしはお店を出た。





「・・・!?」





猛烈に吹雪いていた。





走って駐車場まで行き

車のエンジンをかけた。



「おー、さむー」



温まるまで暖機を取る。

スマホをいじりながら

待つこと10分。





猛烈に吹雪いている。





「んー、積もってきてるじゃん」





家まで車で15分。



「よし、いきますか」





少し古い車

ノースタッドレスにFRだ。



少し強くアクセルを踏み込むと

後輪が滑るのを感じる。





「ちょ、ちょっと楽しい」





少しワクワク感を感じながらも

安全に積雪のない大きな国道を選んだ。



吹雪きでもなんてことはなく

国道を走ること数分

路側帯に入り、後は田んぼ道を抜ければ

マンションへ到着だ。



さすがに国道とは違い

細い田んぼ道は白一色になっている。



大粒の雪が吹雪いている。

子どもだったら喜びそうな

ふわふわな新雪が続く。



雪が積もってると言っても

なんてことないただの一本道。

遊び心も抑え、冒険することもなく

ゆっくりと車を走らせていた。



四方田んぼに囲まれた

信号機のない交差点が見えてくる。



交差点には街灯がひとつ。

わたしは遠目から左右を確認する。



暗闇の中、立体的に舞う雪の点々に

気持ち悪さを覚えながら

目を凝らし交差点へと差し掛かる。





交差点の右側

何か白いものが動いたように見えた。



「雪か?」



一瞬不安がよぎり

アクセルからブレーキに足をかける。





「ん?やっぱり何か動いてる?」





薄暗い街灯の明かりと

ヘッドライトの明かりに

ゆっくりとその姿を現す。





「・・・?」





「うわぁぁっ!?」







次回・・・「第15話」?!



見たよ






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■こんな本があったら絶対読んでしまいます!第13話■

 


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■第13話 こんな本があったら絶対読んでしまいます!■

うさぎ

「風俗店員とうさぎ」作者・出版社不明





第13話 ~ケーワイケー~





面接が終わり店長が女の子を

最寄りの駅まで送りに行った。







それからどれくらい経ったのだろうか。

店長が戻ってこない。



最初は気にしてなかったが

ふと気づいたら気になってきた。



駅までは徒歩5分で行ける。

30分以上は経っただろうか。



もうひとりのスタッフと首をかしげる。



このスタッフは入社して今日が

ちょうど1ヶ月の新入社員ってやつだ。



まだ入ったばかりで

あまり気にしてない様子だ。





「店長おそくない?」



わたしが話しかける。



「そうですね、駅までならすぐですよね」



「・・・」



「てか、店長って強面過ぎと思わなかった?」



「・・・」



新入社員が困った表情を見せる。



「正直、ビビりました」



「だよね」



わたしが納得の答えに同意する。



「めちゃ最強じゃない?」



「最強だと思います」



「だよね」



「でも、店長は顔だけじゃないからね」



わたしが先輩面をかもし出す。



「あぁ見えて店長はすごいからね」



わたしがもったいぶりをかもし出す。



「あ、なんとなく分かります」



「え?わ、分かるの?」



「はい、なんとなくですけど・・・」



「へー、どんなところ?」



逆にわたしが気になり聞き返す。



「ここのお店って、けっこう店長目当てのお客様多くないですか?」



「店長いる?って、だいたい聞かれるので・・・そういうところですかね」



「そ、そうだね」



なんて新入社員だ。

よく見てるじゃないか。



「すばらしいじゃないですか、わたしもそう思いますよ」



素直にわたしは褒めた。

いい新入社員が入ってきたな。

これはうかうかしてられないな。



わたしは何だか分からない感情に

気合が入った。





「店長の良い所を盗んで、お客様に愛されるお店にどんどんしていきましょう」



「はい、がんばります」





頼もしい後輩だと

改めて思った。





「ところで、店長遅くない?」



「そうですね、かれこれ1時間になりますね」



「もしかしたらどっかで絡まれてるんじゃない?」





「・・・」





二人顔を見合わせ



「ないない、それはない」



声を揃えた。





「それにしても遅いね、ちょっと電話してみるか」



わたしは受話器を上げた。



「ガランッ」





お店の入り口が開いた。





「いらっしゃいま・・・」



店長が戻ってきた。



何やら香ばしい匂いが店内へ一気に充満する。



わたしが声を上げる。





「店長、どこいってたんですか?」



「おう、これ」



少し重そうに袋をカウンターへ置く。



その袋には「KYK」と書かれている。



「店長、KYKじゃないですか?どうしたんですか?」



「おう・・・」



店長が少し照れくさそうにしている。



「え、もしかしてそれ買いに行ってたんですか?」



「おう・・・」





KYKとは店長とわたしが絶賛してた

美味しい美味しいとんかつ専門店のお店だ。



そして店長が照れながら

新入社員に向かって言う。





「ちょうど1ヵ月経ったからな、みんなで食べるぞ」



「え?もしかしてお祝いっすか?」





そういえば、わたしが入社して1ヵ月経ったころ

店長がKYK買ってきてくれてたな。

そうだそれでKYKを店長と絶賛してたんだ。

わたしは思い出した。





「店長、お祝いはKYKですね」



「キャッチコピーみたいに言うのやめてくれ」



店長が恥ずかしそうに言う。



「お祝いはKYKへ」



素晴らしいキャッチコピーが出来ました。





「よかったね、食べようよ」



新入社員に進める。



「ていうか、店長がKYKですよね」



新入社員が店長に向かって言う。





「ん?」





店長とわたしはその言葉に耳を傾ける。





「だって・・・」





「(K)こわもての、(Y)やさしさ、(K)かっこいい」





「じゃないですか?」



新入社員は爽やかな笑顔で伝える。





「うまい!」





わたしが突っ込む。





「・・・」





「・・・」





「・・・ん?」



「だれがこわもてだぁ」





「・・・」





「はっ!」



わたしと新入社員は笑って顔を見合わせた。







次回・・・「第14話」?!



見たよ






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■こんな本があったら絶対読んでしまいます!第12話■


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■第12話 こんな本があったら絶対読んでしまいます!■

うさぎ
「風俗店員とうさぎ」作者・出版社不明





第12話 ~笑う門には福来る~





うさ国1号線の渋滞を抜け

遅れることなく無事お店へ到着した。





「店長、おは・・・」





店長は面接中だった。



「こんにちは」



わたしは女の子に会釈をした。



にこっと、女の子も会釈を返す。



この業界に入って1年ほどだが

単純な疑問がある。







店長が強面だと言うこと。





しかも最強だ。





1年経ったわたしですら

初めて会った時のことを

鮮烈に覚えてるほどだ。



女の子はどんな風に

思うのだろうか。



男と女の感性は違うが

前々から思っていた

単純な疑問だ。



今、この瞬間も

女の子が面接をしている。





さぞビックリしたのではないか?





驚いたのではないか?





たまげたのではないか?





恐怖におののき青ざめ





顔はこわばりひきつり





冷や汗が溢れたのではないか?





わたしは恐る恐る

女の子の表情をうかがう。











笑顔だ。









とびっきりの笑顔だ。



笑っている。



なんてことだ。

店長はいつも想像を超えてくる。





最近は仕事にも慣れ

少しずつ色んな所に目を

向けれるようになってきた。



接客一つ取っても

何とかお客様に遊んで頂きたくて

話てみるが上手くいかない時もある。

難しくて奥が深いなと

感じるようになっていた。



そんな中、店長がお客様と話をすると

3分後にはお客様といっしょになって

笑っている。



どんなお客様でもだ。



そして今、

面接の女の子も笑っている。





そうだ、男も女も強面も関係ない。





店長は

ずば抜けたコミュニケーション能力を

持っているのだ。





わたしは今日、確信した。





たしかにこんな田舎街で

どこにあるかも分からない風俗店なのに

いつも常連のお客様で溢れている。



女の子と遊んでくれるのはもちろんだが

いつもカウンターに座り

店長とおしゃべりしに来たかのように

楽しく笑ってるお客様が多い。



顔だけではない

店長のすごさに気づき始める。



たしかに今思い返せば

うさぎのふざけた掛け合いも

楽しく話をしていたのではなく

わたしが楽しまされていたのだ。





「店長すげぇよ、本当すげぇよ」



「マジ尊敬です」



わたしは心の中でそう思いながら

店長に尊敬の眼差しを送っていた。





「・・・ん?」



「なんですかそんな見つめて?」



「え?いや・・・」



面接中と言うことをすっかり忘れて

強面を見つめてしまった。



「わたしそういうのないんで、本当にごめんなさい」



店長が深々と頭を下げる。



「ふふふふふっ」



女の子が口を押えて笑う。



それを見てわたしはやっぱり思う。





「店長そういうところす…」



「本当ごめんなさい」



わたしが言おうとした言葉に

店長がかぶせる。



「ふふふふふっ」



女の子が笑う。





「店長、採用ですね?」





「もちろん」





次回・・・「第13話」?!



見たよ






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■こんな本があったら絶対読んでしまいます!第11話■


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■第11話 こんな本があったら絶対読んでしまいます!■

うさぎ
「風俗店員とうさぎ」作者・出版社不明







第11話 ~うさ国1号線~





日の出とともに

かをるが動き出す。



一生懸命ゲージをゆすって

音を出す。



しぶしぶわたしは頭を撫でてやる。



とっても満足そうな表情をみせる。



まるで子どものようだ。

かまってほしくて泣いてみせて

お母さんによしよししてもらう。



かをるも生後半年ほど

人間で言う子どものような年頃だろうか。



早朝の出来事で眠いながら

「なるほど」と、思った。



うさぎを飼って二日目。

ドラクエのレベルアップ音が鳴ったかのように

うさぎレベルが上がったように感じた。





わたしはかをるのことを少し知った。





仕事へ行く準備を整える。



新しいチモシーに変え

ペレットを入れる。



二日もたてば

手慣れたもんだ。



かをるの頭をくしゃくしゃっと撫で



「行ってきます、かをる」



わたしは家を出た。





田んぼ道を抜け

わたしは国道へ出た。



お店までは大きな国道を

15分ほど走れば到着できる。



しかし、今日は様子がおかしい。

国道に入ってすぐ

信号機もないのに車が止まる。



渋滞だ。



「マジか~」



わたしが嘆く。



まったく動かない。

かをるに早く起こされたから

早めには出たが少し不安だ。



念のため、店長に報告の電話をかけた。



「お疲れ様です、店長」



「お疲れ様、どうしました?」



「余裕持って出たんですが、うさぎが・・・」



「どうした?うさぎどうした?」



「え?いや・・・」



店長の勢いがすごく

少し冗談でも言おうかと思ったが

ひるむわたし。



「うさぎがどうかしたんか?」



「え、いや・・・道が渋滞してまして」



「は?それでうさぎがどうしたんだ?」



真剣にうさぎのことを聞いてくる。

これはマジなやつだな。

中途半端な冗談を言いかけたばかりに

変な感じになってしまった。



「で?渋滞でうさぎがどうしたんだ?」





わたしは意を決し、中途半端を打破する。





「すみません、今向かってるんですが・・・

大渋滞です、もううさぎで大渋滞です」



「国道にうさぎが溢れてます、うさぎパニックです」





「はぁあ?」





わたしは息の飲んだ。

怒られる。





「マジっすか?」



「え?あ、マジっす」



「どれくらいうさぎっすか?」



「もう国道一面うさぎっす」



「国道一面?もうそれうさ国やろ?」



「うさ国なん号線だ?」



「うさ国1号線っす」



「あのうさ国1号線か?」



「そ、そうです」



「うさ国1号線はうさぎで有名だからな」



「うさ国は進んでんの?」



「うさぎが押し寄せてきてまったく進んでません」



「マジっすか?」



「マジっす」



「迂回しようと思ったら、うさぎに阻まれて

もう、身動き取れない状況です」



「マジっすか?」



「うさ国わたしも見に行っていいですか?」



「・・・」



「店長・・・」



「うさ国1号線を見に・・・」



「店長!」



「ん?どうしました?」





「すみませんでした」





わたしは店長のノリに敬意を払う。



「本当渋滞してまして、もしかしたらちょっと遅れるかもです」



「しょうがないですよ、うさ国1号線ですから」





「うさぎのごとし速く来てください」



「・・・!」



「か、かしこまりました」





次回・・・「第12話」?!



見たよ






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■こんな本があったら絶対読んでしまいます!第10話■


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■第10話 こんな本があったら絶対読んでしまいます!■

うさぎ
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第10話 ~うさぎの気持ち~





寝る準備が整い

わたしは布団の中に入った。





「かをる、おやすみ」





暗がりの中かをるに声をかける。



「今日は静かにしてくれよ」



わたしはゆっくりと眠りに落ちた。





それからどれくらい眠っていただろうか。





再びかをるが騒ぎ出す。





「ガシャンガシャン、ガタガタガタ」



「ガシャンガシャン」





「・・・?」





「かをる・・・」





わたしは寝ぼけながら名前を呼ぶ。

外はうっすら明るくなってるようだ。



うさぎって早朝から活発になるのだろうか。

まったくうさぎ知識が足りないわたし。





「ガタガタガタ、ガタガタガタ」





かをるはかまわずゲージを噛んでゆすってくる。



飼い始めて二日目とは言え

二日とも早朝にガタガタするってことは

きっと何かの意味があるのだろう。





寝ぼけながらもわたしは

そんなことを思っていた。





「かをる、どうしたの?」





わたしは布団の中から声をかける。

声をかけると一瞬止まる。





「ガタガタガタ」



再びゲージをゆする。



「かをる」



「・・・」





「ガタガタガタ」



「かをる」



「・・・」





「ガタガタガタ」



「かをる」



「・・・」





「ガタガタガタ」



それは待ってるかのような

絶妙な間とタイミング。



わたしは参りましたと

布団から起き上がり

ゲージの入り口を開けて

かをるの頭を撫でた。





相変わらず恍惚の表情を見せる。

わたしは撫でて何となく気付く。





「お前、これが望みだな?」





次回・・・「第11話」?!



見たよ






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